2025年4月に改正される建築基準法。「4号特例の縮小」や「省エネ基準適合義務化」といったルールの見直しに伴い、設計・施工に対するリスクを感じている住宅事業者様も多いのではないでしょうか。
そんな不安に対応するため、ハウスジーメンでは11月28日に5つの補償オプションをリリースしました。
今回は、このうち、戸建住宅と木造・軽量鉄骨のアパートといった1000㎡未満の比較的小規模な共同住宅向けの新築住宅かし保険の補償オプションである「等級2以上の耐力性能補償」、「省エネ性能補償」、「結露補償」についてご案内します。
新築住宅かし保険だけではカバーできないリスク
新築住宅かし保険は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で10年間の瑕疵担保責任が義務付けられる耐力・防水性能のうち、基本的な部分をカバーするものであるため、高耐震や省エネ住宅を供給する住宅事業者のリスクをカバーすることはできませんでした。
また、2025年4月に施行される建築基準法等の改正により、「4号特例の縮小」や「省エネ基準適合義務化」が目前に迫るなかで、住宅事業者においてはこれまで以上に設計・施工に対する責任が高まることが予想されています。
新築住宅かし保険の補償内容を拡大する3つの補償オプション
そこで、高耐震や省エネ住宅を供給する住宅事業者のリスクに対応すべく、ハウスジーメンでは、新築住宅かし保険において「等級2以上の耐力性能補償」と「省エネ性能補償」といった新たな補償オプションの検討を進めて参りました。
また、住宅の高気密・高断熱化が進む中で、内部結露に対するリスクも高まっていることから、「結露補償」オプションサービスも併せて検討を進め、業界に先駆けて国土交通省の認可を取得。新築住宅かし保険の補償オプションとして提供を開始しました。
等級2以上の耐力性能補償オプション
住宅取得者と約束した等級2以上の耐力性能の未達が発覚した際に、その是正に必要となる費用を補償します。
- 高耐震の住宅を供給しており、新築住宅かし保険の基本的な補償内容である基本的な耐力性能(等級1の耐震性能)のカバーでは、もしものリスクに備えられないと考える住宅事業者様
- 構造計算に誤りがあることが確認された
- 指定されている筋交いや耐力壁が施工されていないことが確認された
支払限度額 | 新築住宅かし保険の基本保険金額(戸建住宅は2000~5000万円、共同住宅は2000万円/戸)と同額 |
対象建物 | 戸建住宅と1000㎡未満の小規模共同住宅 |
追加検査・提出書類等 | なし |
省エネ性能補償オプション
住宅取得者と約束した省エネ性能の未達が発覚した際に、その是正に必要となる費用を補償します。
- 高水準の省エネ住宅を供給しており、その未達のリスクをカバーしておきたいと考える住宅事業者様
- これまで省エネ住宅には取り組んでいなかったが、省エネ性能の義務化をきっかけに省エネ住宅に取り組む住宅事業者様
- 省エネ計算に誤りがあることが確認された
- 断熱材が施工されていない箇所が確認された
支払限度額 | 2000万円 |
対象建物 | 戸建住宅と1000㎡未満の小規模共同住宅 |
追加検査・提出書類等 | なし |
結露補償オプション
建物の高気密化・高断熱化により高まる施工不良に起因する壁内・小屋裏における内部結露による損害を補修するために必要となる費用を補償します。
- 内部結露は新築住宅かし保険ではカバーされないが、瑕疵による事象のため修補義務は免れないので、そのリスクに備えておきたい住宅事業者様
- 断熱材が適切に施工されておらず、壁内や小屋裏に結露が生じた場合
- 通気層が適切に確保されておらず、壁内に結露が生じた場合
支払限度額 | 500万円 |
対象建物 | 戸建住宅と1000㎡未満の小規模共同住宅 |
追加検査・提出書類等 | なし |
まとめ
2025年4月の建築基準法改正では、建築物の省エネ化や安全性に対し、より一層の配慮が求められます。書類申請や建設に係るコスト増加の懸念だけではなく、新築住宅かし保険だけではカバーできない部分の設計・施工リスクも無視することはできません。
今回ご紹介した、いずれの補償オプションも追加の現場検査や提出書類など手続きの負担がなく、保険料も利用しやすい水準に設定しております。これらを活用して、法改正により高まる設計・施工に対するリスクに備えてみてはいかがでしょうか?
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