新築住宅の着工棟数が減少する一方、高度成長期の建物の老築化による、取り壊し・再開発での商業施設の新設や超高齢社会での高齢者向け施設の新設等で、非住宅建築物の需要が高まっております。そのような状況下で、2024年8月9日付で非住宅建築物瑕疵保証制度の運営主体を住宅技術協議会からハウスジーメンに変更しました。当社WEBサイトとの連携やリモート検査への対応など、ソフト・ハード面共に大幅リニューアルで、更に使いやすい保証となりました。
リニューアル内容とメリット
ハウスジーメンが制度を運営するため、かし保険と同じWEBサイトから物件の申込・管理が出来るようになり、他の商品同様にワンストップになった
制度加入証明書・保証約定書の発行がWEBサイト上での発行になり、タイムロスなく、いつでも確認・印刷・データ添付が可能
建築途中で用途変更(非住宅➝住宅※逆の場合も同様)があった場合でも、実施済みの検査結果は、検査の実施主体・基準が共通のため、かし保険・当保証で活かせるようになり、不要な手間・コストの削減が可能
現場検査がリモート検査にも対応できるようになり、突発的に現地対応者に欠員が生じても、現場を把握されている方であれば代理で現地対応ができるため、人員状況に即した柔軟な対応も可能
そもそも、非住宅建築物瑕疵保証とは?
住宅の用途を一切含まない非住宅建築物を供給する事業者向けの瑕疵保証制度です。ハウスジーメン所定の保証書で建物取得者に建物の耐力・防水性能に関する10年間の瑕疵保証を提供できます。また、現場検査は階数に関わらず3回実施します。
※非住宅分野は法律上、瑕疵保険での対応ができないため、瑕疵保証制度で別途対応しています。
●瑕疵保証の概要
保証制度の 対象となる建物 | 用途 | 住宅を含まない、非住宅建築物 |
供給形態 | 請負物件・販売物件の区別なく利用可能 | |
規模 | 延べ床面積や階数といった建物の規模の区別なく利用可能 | |
構造 | 構造を問わず利用可 | |
保証内容 | 保証の対象 | 建物の基本的な耐力性能と防水性能 ※具体的には屋根や外壁・開口部からの雨漏れ、梁や床版のたわみ、傾斜、基礎の不同沈下などが該当 |
保証期間 | 建物の引渡しから 10 年間 | |
保証限度額 | 2000 万円、3000 万円、4000 万円、5000 万円/棟から選択 | |
少額免責等 | 少額免責 :10 万円/一事故 縮小てん補 :80% |
●検査のタイミングについて(1回目は共通で基礎配筋工事の完了時です)
階数 | タイミング | 構造 | 施工時期の詳細 |
3以下 | 2回目 | 木造・鉄骨造 | 建て方完了時 |
RC造 | 屋上スラブの配筋工事の完了時 | ||
3回目 | 共通 | 防水工事の完了時 | |
4以下 | 2回目 | 木造 | 建て方完了時 |
鉄骨造 | デッキプレートの施工完了時※1 | ||
RC造 | 床の配筋工事の完了時※1 | ||
3回目 | 共通 | 屋上の防水材の施工完了時 |
※1:2階~最上階のうちのいずれかの階
●瑕疵保証のスキーム
具体的に対象となる建物とは?
スーパーや飲食店などの店舗、ショッピングモールのような様々な施設が集合した複合施設、教育施設や体育館、オフィスビル等、面積や階数、構造問わず、住宅の用途として使用する部分が一切無い、全ての建物が対象となります。
※住宅として使用する部分が少しでもある建物は、新築住宅かし保険での対応となります。
供給事業者・建物取得者に嬉しい3つの特長
雨漏れや構造に対する10年間の長期リスクヘッジで他社との差別化
当社に事業者登録(無料)をしていれば、煩わしい手続きなく、WEBサイトから利用可能
保証加入には、ハウスジーメン所属の建築士による3回の建物検査に合格する必要があるため、建物取得者に対する第3者検査合格・保証付きの安心を付与できる
気になる料金について
制度利用料は構造と延べ床面積、保証限度額に応じて変わります。下記表は保証限度額2000万円の延べ床面積・構造別の制度利用料(3回の検査料含む)になります。
延べ床面積 | 構造 | |
木造 | 木造以外 | |
150㎡未満 | 138,600 | 149,600 |
150㎡以上250㎡未満 | 190,300 | 190,300 |
250㎡以上500㎡未満 | 250,800 | 289,300 |
500㎡以上750㎡未満 | 278,300 | 325,600 |
750㎡以上1000㎡未満 | 289,300 | 360,800 |
1000㎡以上2000㎡未満 | 357,500 | 429,000 |
(単位:円、税込み)
まとめ
非住宅を建築する際は、新築住宅かし保険とほとんど変わらない保証内容の当保証で、10年間の雨漏れなどに対するリスクに備えることをおすすめします。
これまで住宅で培った建築のノウハウを活かし、非住宅に視野を広げている住宅事業者様も増えているようで、おかげさまで当保証の問合わせ・申込数も増えております。非住宅建築物を施工する際は、今回のリニューアルで更に使いやすくなった当保証をご検討ください。