省エネ改修の要件
最後に「省エネ改修」の詳細な要件についてご説明します。
全体改修
要件 | 断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6となるものでBELS等の第三者評価の認証を取得するもの ※再生可能エネルギーの導入は要件としない |
補助対象工事 | 建物全体を断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6とする改修工事 ※型番登録された製品の利用は要件としない |
補助額 | 上記の工事に必要な費用×補助率 ※設備の効率化工事については、開口部・躯体等の断熱化工事と同額以下であること 下記①②のうち、低い額とする。 ①実際の工事費×補助率 ②補助上限額 |
建替え
要件 | 断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6となるものでBELS 等の第三者評価の認証を取得するもの ※再生可能エネルギーの導入は要件としない ※対象建物が建替えであることを証明する所定の書類を提出できるもの |
補助対象工事 | 断熱等性能等級5かつ一次エネルギー消費量等級6とする建替え工事 ※型番登録された製品の利用は要件としない |
補助額 | 上記の工事のうち省エネ改修工事費相当額×補助率 ※設備の効率化工事については、開口部・躯体等の断熱化工事と同額以下であること 下記①②のうち、低い額とする。 ①実際の工事費×補助率 ②補助上限額 |
部分改修(全体改修の要件に適合しないもの)
補助対象工事 | 開口部、躯体等の断熱化工事 |
設備の効率化に係る工事 |
■必須工事
複数の開口部についてZEH仕様基準を満たすよう改修する工事 | |||
ガラス交換 | ドア交換 | 内窓設置 | 外窓交換 |
対象の建材はこちらをクリック! ※型番登録を利用する工事です。 | https://www.kataban-database.jp/ |
■上記の必須工事と併せて実施することで対象となる工事
①ZEH仕様基準を満たす躯体の断熱改修工事 | |
対象の建材はこちらをクリック! ※型番登録を利用する工事です。 | https://www.kataban-database.jp/ |
②設備の高効率化工事 | |
ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機 (ハイブリッド給湯器) | |
電気ヒートポンプ給湯機 (エコキュート) | 潜熱回収型石油給湯機 (エコフィール) |
潜熱回収型ガス給湯機 (エコジョーズ) | 太陽熱利用システム |
高断熱浴槽 | 浴室シャワーの節湯水栓 |
対象の設備はこちらをクリック! ※型番登録を利用する工事です。 | https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/manufacturer/search/ |
蓄電池 | |
対象の蓄電池はこちらをクリック! ※型番登録を利用する工事です。 | https://sii.or.jp/zeh/battery/search/maker#search/ |
燃料電池システム (エネファーム) | ガスエンジン・ コージェネレーション | LED照明 |
▼開口部、断熱、設備の性能要件については「令和4年度住宅エコリフォーム推進事業 概要」をご確認ください
■部分改修の補助額計算方法
部分改修にはモデル工事費の設定がございますので、補助額の算出にあたっては、モデル工事費を積み上げたものと実際の工事費を積み上げたものの2つを算出する必要がございます。
- 計算手順
- 開口部・躯体・設備の工事費をそれぞれモデル工事費と実際の工事費で算出し、比較します。
- 次にそれぞれで算出した工事費の金額の低い方を合算(開口部+躯体+設備)し、補助上限額と比較します。
金額の低い方が今回の部分改修の補助額となります。
必須工事 | |
開口部 | ①モデル工事費×補助率 ②実際の工事費×補助率 ※上記①②のうち低い額 |
上記の必須工事と併せて実施することで対象となる工事 | |
躯体 | ①断熱材㎡あたりのモデル工事費 ×補助率 ②実際の工事費×補助率 ※上記①②のうち低い額 |
設備 | ①モデル工事費×補助率 ②実際の工事費×補助率 ※上記①②のうち低い額 |
▼モデル工事費については「令和4年度住宅エコリフォーム推進事業 概要」をご確認ください
※設備にはモデル工事費の設定が無いものもあります。
まとめ
今回は「住宅エコリフォーム推進事業」についてご紹介させていただきました。
国がカーボンニュートラルの実現を目指す中、消費者の間でも環境への配慮や省エネに関心が高まっています。また、近年の健康志向も相まって、断熱性能の高い住宅を望む声も増えているようです。
今後のリフォームのご提案にぜひ「住宅エコリフォーム推進事業」の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
※本記事は制度の概要についてご紹介するものであり、全ての内容が網羅されているわけではございません。申請にあたっては必ず住宅エコリフォーム推進事業実施支援室のHPとマニュアルをよくご確認の上、お手続きください。